歯科臨床研修会「一の会」

歯科臨床研修会「一の会」の研修テーマ

以下の4つですが、いずれも概念的で臨床に直結しないようにみえますが、最後の一人の歯科医師になるためのものです。各科における手技の修錬はその手段ですから、自分で工夫してマスターした方がいいと思います。言われて、教えてもらってやったことは、後に残りません。
失敗して苦労して手にしたものは生涯自分のものになります。それでも上手くいかない時は、上手にやっている人の診療を見学することです。一瞬でそれが解ることがあります。

 

1)「歯科臨床における診断とは」

我々一般歯科臨床医にとって診断に何が必要なのか。口腔内写真、X線写真、CT画像、スタディーモデル、プロービングデプス、動揺度、唾液検査、筋の触診などの診査の他に患者の生活背景や性格などについても知る必要がある。それは口腔疾患が生活由来疾患だからであり、総合診断とは、臨床各科を統合した診断をすることだけでなく、患者を1人の生活者としてとらえるということなのだ。さらに術後経過の多くは何をしたかでなく、誰にしたかに左右されるからである。臨床における診断は一見科学的に見えることもあるが、術者のその時の心身の状態に左右される直感によるものである。
そのことについても皆で考えてみよう。

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*レントゲン読影力をつけよう!
ここでは、レントゲン写真をシャワーのように浴びて頂き、柔軟な目を養います。今までの視野の狭さに気付くと同時に、明日からの診断の幅がグッ!と広がります。

直感的に「何かがおかしい!」と感じた症例
難治性歯内療法の対応
これって何の病変?誤って抜髄していませんか?
ここまできた!抜歯基準の底上げ
ぺリオ患者の矯正のタイミングを考える
「予知性」というコトバに逃げていませんか?
抜歯後の骨の治癒像はどう予測するか?
根尖病巣と力の関係
レントゲン像にだまされるな!
診断に必要な情報は、これだ!

 

 

2)「線を引かない歯科臨床」

自然界にはどこにも境界線がない。一方、人間の世界は気がつくとどこもかしこも線だらけ。線が引かれていないと落ち着かない現代人。われわれ歯科医療従事者も、学校で習った「線」、国家試験のために覚えた「線」、保険のルールによる「線」、講習会で聞いた「線」、EBMによる「線」、いつの間にか自分で引いていた「線」などさまざまな「線」に囲まれて臨床をやっている。
一度引かれたものはなかなか消せずに、それに左右されてしまう。

歯科臨床でのその線とは、よく耳にする「適応症」、「予知性」、「ガイドライン」などというものであろうか。しかし臨床というのはその線ギリギリ、あるいはそれを逸脱していることの方が患者によっては多いのである。患者が真に望むならそれに無限の努力をすること。何の保障もないので悩むこともあるが、そこに臨床医としての面白さ、楽しさ、進歩があるのだ。そういう姿勢でいれば、万一上手くいかなくてもそれがトラブルになることはまずない。
「原則的に他に紹介せずに一人の医師が何でもやる」覚悟をすることである。マルチ・ディシプリナリーなアプローチは市井のスーパーGPが担当するのである。

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*臨床における真の適応症を見極める!
GPであれば、『適応症』などと言っている余裕がない症例に日々遭遇します。適応症、コンセンサスも変化するもの。患者・術者共にやる気があれば『常識破り』に、ここまで出来ます。「球際に強い歯科臨床」
ここでは、皆さんのこれからの治療計画が劇的に変わる“きっかけ”が見つかるはずです。観察眼を鍛えましょう!

どこへ行っても『総義歯!』と診断された患者の気になる治療とその経過
残根歯の存在意義って、どのくらいある?
我々の考える本当の審美とは
エンド・ぺリオの診断と治療順序
MTMが出来ないと救えない歯の数々
やってる?歯の移植・再植
インプラントの登場場面
インプラント治療とその周辺
歯肉縁下カリエスへの対応 
現在の保存の常識を超えた保存療法と長期経過の意味するもの

 

 

3)「マイナスの少ない歯科臨床」

簡単にいえば、できるだけ削らない(歯質)、取らない(歯髄)、抜かない(歯牙)である。人工物に口腔内を占拠されないように生物学的に処置することである。地球の環境問題と同じである。問題が起こってないならば可能な限り自然な状態を維持すること。もし問題があるなら、対症療法でなく元凶にアプローチすること。歯の移動、歯の移植(再植)や接着技法などがその手段として思い浮かぶが、その前に便宜的処置を少なくするという心得も大切である。
インプラントが主役でなく、マイナスを少なくする手段にもできるのである。オーバートリートメントを戒めることは依然として古くて新しいテーマである。

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*実際の臨床に生かそう!
患者、術者、材料その全てにおいてマイナスの少ない臨床とは何なのか?これを紐解く様々なアイディアを紹介します。
『achieve a maximum of efficiency with a minimum of sacrifice!』
日頃の些細なことからスタート出来る!早速明日からの診療に取り入れましょう。

マイナスの少ない工夫/治療編
マイナスの少ない工夫/テクニック編
マイナスの少ない工夫/材料編
院内技工士の役割
「インターディシプリナリー」
インプラントと移植の有効な使い分け
パーシャルデンチャーを使いこなす
臨床はアイディア勝負
プレパレーションテクニック

 

 

 

4)「ブラキシズムと歯科臨床」 

最近は口腔内の「力」についての関心が以前と比べて格段に強くなっていると思う。それを無視した臨床は成り立たないことに皆が気づいたのだ。ブラキシズムのとらえ方とその対応ということだが、結局咬合とは何かを考えることになるのだ。ブラキシズムはストレス発散のための生体の反応であることが間違いないとされつつある現在、患者の生活(性格)背景を知ることは必須のことである。そのために我々は「患者を真ん中におく歯科臨床」をすることになリ、カウンセリング的態度をとることになる。「心療歯科」という言葉も特別なものではなくなる。そして最後は何事も患者の自主的行動が決め手になることを患者と共に知ることになる。それがどのくらい難しいことなのかを知っているかどうかで、本当にこのことにアプロ-チしているかどうかが分かると思う。

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*これを無視してはならない理由が解かる!
目に見えないものをどう見るか?最大の問題であるブラキシズムの基本からその対応まで、臨床家にしか見えない、分からない、その実態を擬似体験して下さい。今まで見過ごしてきたものが、明日からは面白いほど見えてきます!

ブラキシズムは何を起こすか?
ブラキシズムを考えない咬合論は机上の空論
ブラキシズムとTMDの関係
ブラキサーへの補綴処置の危険性
ブラキシズムとストレスの関係
本当に怖いのは『クレンチング!』
ブラキシズムに優しい咬合とは?
ブラキシズムへの現時点の対応策はコレだ!(患者の主体性)
ブラキシズム以外の力への対応

 

 

以上のテーマを、数え切れないほど豊富な臨床例をもとに展開します。

 

 

二の会の研修テーマ

「二の会」とは「一の会」修了者による症例報告会です。「一の会」スタッフと修了者の先生方で、症例についての熱いディスカッションが丸一日繰り広げられています。“気に入っている症例” “悩んでいる症例”など発表内容は自由です。参加者と発表者は有志としていますが、毎回10人以上の「一の会」修了者が集まります。様々な先生方の発表を色々な角度からディスカッションすることで、今までにない視点が見つかると同時に、明日からのモチベーションが格段に上がります。また「一の会」に出てから何かが変化したとしたら、それを皆で共有することも大切だと考えています。

ご希望される先生は返信の際、お知らせください。前夜祭も予定しております。お時間がございましたら参加ください!

 

 

 

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